哲学とは

恩師が哲学とは、「世界と自分の信じているものをつなぐものだ」と言っていた。言い換えれば、哲学とは、信念と生き方をつなぐものだと言えると思う。人は一貫した信念体系を持っている。もちろん、思想がてんでバラバラに混乱していたり、ちぐはぐにつながったりしていることは、よくあるけれども、根っこの部分にある確固たる信念というものを人は意識せずとも持っていると思う。しかし、信念と生き方が日常生活の中で具体的につながっている人は、少ないようにも思う。自分も含めて。自分が信じている信念体系をことばにして、一つ一つ具体的な状況や生き方に当てはめていく。そうして、また自分自身の信念体系を研ぎ澄ましていく。それが哲学の役割と言えるのではないか。